《 わたしの話 》



アイギスがワイルドの力に目覚め、オルフェウス覚醒後。
メティスを追ってくるような形で、見知らぬ少女が扉から現れた。

「…これは、えぇと……」

なにやら困ったように倒れたメティスとアイギスの姿を見ると、彼女はぺこりっとお辞儀をした。

「ごめんなさいっ!!」
「え?」
「止めようと思って頑張ったんだけど、足の速さじゃ敵わなくて…こんなにごちゃごちゃにしちゃって…」
「止めよう、って…あの子を?」

順平があの子、とメティスを示せば、申し訳なさそうに眉の下がった顔がこくりと頷いた。

「あのさ、君もあの子みたいに俺たちに攻撃するとか、ないよな?止めるとか言ってたんだし。」
「うう、やっぱり遅かったんだ…。」
「それより…お前達は一体なんなんだ?いきなり寮の地下から出てきたようだし、それに、その制服は見たことがない。」

彼女は真田の言葉にうーん、と少し首を傾げて、困ったように笑った。

「わたしはって言います。あの子…メティスとは、そうですね、1ヶ月くらい前?からの知り合いになりますね。この制服は、ここらにはない学校のですから、見慣れないのも仕方ないです。」

ひとつひとつに丁寧に答えを入れた彼女は、きょとんとしたように目を瞬いた。

「どうかしました?」
「…いや、…名前、、っつぅんだな。」
「ええ。」
「あー、悪い、仲間に同じ名前のヤツが居て、さ。」

順平の決まり悪い言葉に、彼女は少しだけ目を伏せて、微笑んだようだった。
それも一瞬で、そうですか、と応える。











「そういえば、君はペルソナを使えるのか?」
「ええ。余り武器での攻撃は得意ではありませんからね。」
「見たところ、召喚器は持っていないようだが…?」
「しょうかんき?」

美鶴の言葉に、はきょとんと反芻して、ああ、と頷いた。

「皆さんが持ってる銃型のあれですね。わたしは使ったことはないですけど、別になくても召喚出来ますし。」
「君も…か。」
「?…わたしは、どちらかといえばあちら側の存在ですから。皆さんよりは彼らに近いんですよ。」











夢主と同じ名前の少女、がFESの夢主人公。
P3軸の夢主は昏睡状態で入院中です。