《 知人の末裔 》



「…?」
「ん?俺がどうかしたか?えーっと…?っつったか?」

不意に懐かしい感じがしてその方向を見てみれば、確かマグナの仲間、の一人がそこに居た。
きょとんとした表情で私を見下ろす男に、見覚えはない。

「…いや…なにか懐かしい、………ああ、そうか。」
「俺とお前さんは初対面だと思ったんだが…。」

記憶を掘り起こしているのか、やや首をかしげた男に、ようやく思い当たった。

「お前、誓約者のにおいがする。だいぶ薄れているが…あいつの末裔か。」
「ちょ…ッ!な!」

納得した私に、男はぎょっとしたように目を剥いた。

「どうした?」
「いや、それ他の奴には言うなよ?」
「別に構わん。」
「本当に頼んだぜ…。つーか、なんだ、なんで気付いたんだ?」
「あぁ…古い、知人だ。」
「へぇ…てことは随分長生きなんだな。」
「サプレスのものは精神体だからな。」











何時にもまして短いです。一話というより、小話。
初代と知り合いなので、その血の纏う…気配というかなんというか、が判るみたいな。