<月姫の名言>









「「私(俺)を殺した責任、取ってもらおうか」」


「…は?」

言われてランサーは、きょとんと二人のエミヤシロウを見た。
ランサーの視線を受けて、現代の衛宮士郎と後のエミヤシロウは二人で顔を見合わせて、くるりと後ろを振り返った。

「遠坂ー、やっぱランサーには通じなかったぞ。」
「そもそも、クー・フーリンは我々の時代の人間ではないのだから、通じないのは当たり前ではないのか?」

二人のエミヤシロウの言葉を受けて、あかいあくま…―――もとい、遠坂凛はそうねえ、なんて頷いている。
ランサーにはなんのことだかさっぱりわからない。

「おいおい、何の話だよ?」
「やあねえ、型月って言ったらこの文句じゃない。」
「はぁ?」

ますますもってわからない。
理解不能です、と顔に貼り付けたランサーをよそに、3人の会話は進む。
ていうかアーチャー、いつのまに衛宮士郎とそんなに意気投合しちゃってるんだ。

「責任ねぇ…。よし、わかった!」

ぽん、と手を叩いたランサーに、話し合っていた3人は彼を見やる。

「アーチャー、嫁に来い!」

綺麗さっぱり、さわやかな笑顔でランサーは言い放った。
瞬間、ごぉっという音と共にアーチャーがその両手に夫婦剣を投影する。

「貴様、17分割してやろうか?」
「ていうかなんでアーチャーオンリーなのよ。士郎の責任はどうなるのよ。」
「遠坂、突っ込むところはそこなのか。」
「じゃあ坊主も来い!」

続いて言われた言葉に、今度は士郎が夫婦剣を投影する。

「17分割じゃ生ぬるい。34分割でいいんじゃないか?」
「ふん、珍しく意見が合うな、衛宮士郎…―――ついてこれるか?」
「いっそ追い越してやるよ。―――いくぞアイルランドの英雄、後悔と懺悔の貯蔵は十分か?」
「名台詞をこんなトコで使うんじゃねぇっ!つーか俺はただ責任を正しく取ろうとだな…ッ!」
「問答…」
「無用…ッ!」

切れた二人のエミヤシロウを止められるものはいない。
かくして、蒼き槍兵は彼らの気が治まるまで散々相手をさせられるのであった。
合掌。





…あ、あれ?
…槍弓を書こうとするとこうなるのはなんでなんだろう…デフォルト?
(2006/1/20)